BSの番組『ザ・カセットテープ・ミュージック』。
スージー鈴木とマキタスポーツが主に70年代から80年代の歌謡曲やニューミュージック時々洋楽を独自の視点で分析する内容だ。
ある回でことの前後の流れはよく覚えていないのだが、スージー鈴木が「あの頃はラジオから自分が知らない曲がたくさんかかってそこからたくさんのことを学んだけど、今はそんな文化もなくならつつある」というようなことを熱弁していた。そしてそれを聞いてマキタスポーツが目に涙をためていた。
そういえばそうだったなぁ、とわたしも思った。
ネットもスマホもない時代。
テレビやラジオや紙の媒体や周りの人が情報源だった。
たまたま聴いていたFMから荒井由実の『雨のステイション』が流れた時は大慌てでデッキに空のカセットテープを入れてテレビのスピーカー(左右の長細いスピーカーがテレビを挟んでいてしかもラジオも聴けておまけにテレビの上にターンテーブルがあってレコードも聴けるというゼネラルの商品)にデッキのスピーカーをくっつけて息を詰めながら録音したのを覚えている。
またあるときはFMから流れてきた洋楽のタイトルを知りたくてラジオ局に電話で問い合わせたらビリー・ジョエルの『Just the Way You Are』だったり。
ジャズを知ったのもラジオでだった。
ジャズヴォーカリストの金子晴美(だったかなぁ)がパーソナリティを務めていた番組があってそれを夜更けにウットリと聴いていた記憶がある。中学の時だったろうか。
懐かしいな。