うちのセキセイインコのピコちゃんは、基本お触り禁止だ。
左手の人差し指を差し出すと条件反射的にトンと乗ってくる。
気が向くと肩にも乗ってくる。
カゴに近づくと蝉のようにしがみついて寄ってくる。
離れたところから声をかけると、カゴの中で行ったり来たり行ったり来たりしてアピールし続ける。
ごはんも反芻してプレゼントしてくれる。
夜になるとお喋りしながらチュッチュもできる。
けれどもこちらからモーションをかけると逃げる。
無理矢理捕まえてカキカキしようとすると、ギャイギャイと低い声で断末魔のように唸り続ける。
そのあとは羽を上げてハフハフになってしまう。
そのくせカゴの中ではカキカキできそうな場所を一生懸命探している。
そのピコちゃんが何と今日、カキカキさせてくれたのだ。
あまりに突然だったので「これは本当にピコか??」と何度も確かめたのだが、やはりピコちゃんだった。
ピコちゃんの頭の骨格はこんな形してるのかぁ…などと感慨にふけりながらしばらくカキカキしていた。
そのあとはいつものように羽を上げてハフハフしていたが、すぐにおさまった。
奇跡は突然やってくる。
ああ、びっくりしたよ。