YouTubeで始めた『24調周遊の旅』も終わりが近づく。
「24調周遊の旅」で検索するとちゃんと出てくる。検索エンジンってすごいな。
こんなタイトルでやっているのはどうやらわたしだけらしい。
小さい頃から調が好きだった。
ショパンのエチュード『別れの曲』に出会ってぞっこんになった。
この曲がホ長調だということを意識したのはその時が初めてだった。
そして「好きだな」と思っていた曲の調をよくよく調べてみるとホ長調が多いのが分かった。
「調」というものに興味を持つきっかけになった。
けれども今体に馴染んでいるのはへ長調や変ホ長調。ニ短調もかな。ハ短調もかな。
まあへ長調とニ短調、変ホ長調とハ短調は音楽理論の上でも親密な関係らしいからね。
しかし世界を見渡せばもっともっとたくさんの音階がある。
教会旋法とか沖縄音階とかジプシー音階とかインドのいろんな音階とか。
音の高さだっていろいろある。
ピアノの鍵盤にある音だけじゃあない。
「ド」の鍵盤と「ド#」の鍵盤の間にだってたくさんの音がある。微分音とか言うんだったかな。
絶対音感、というのも24の西洋音階、音程を基準にした感覚だからそんなに大事なものではないかもしれないが、即興をする上では便利ではある。
「24調周遊の旅」というアイディアを思いついた時は楽しそうでワクワクした。
だいたいこういうアイディアというのは寝しなに思いつくことが多い。
電気をつけて忘れないようにメモしたりしていると目も頭も爛々と冴えてきてアドレナリンが出てきて全身がドキドキしてしまって眠れなくなったりしてしまう。
けれども実際はなかなか難儀な旅であった。
ひとつの調の音で弾くことはなかなか難しいんだなぁと実感した。
どうしても他の調に行きたくなる。
転調したくなる。
耳が、手がしたがる。
そんな本能をなんとか抑えて弾く日々。
だから「旅の中休み」とか言っちゃって転調解禁日を作ってしまった。
さて、今日はト長調。
明るくシンプルな調なので、ピアノの習いたてにはハ長調の曲に続いてト長調がお目見えしたりする。
油断すると単純な曲になってしまうので、どうにかミステリアスなニュアンスを出そうとしてしまったが…どんなものでしょうか…
よろしかったらどうぞ。