6年前の今日の夜明け前に携帯が鳴った。
祖母が入院している中野の病院からだった。
なるべく早く来てほしい、という感じだった。
その晩は体全体が脈を打ったようになって寝付けなかった。
やっとまどろんだ頃に電話があった。
祖母が知らせていたのだろうか。
そのことをのちにいとこに話したら、いとこも同じことを言っていたので驚いた。
タクシーを呼んで、まだ暗い中を待っていた。歩道が雨でてらてら光っていた。
信号はどこも青だった。
スムーズに進んでいるな、と思ったら赤信号で止まった。
携帯の時計を見たら4時44分だった。
もしかしたら…。
右手には井草八幡宮があった。
祖母のことをお願いした。
…という場面を毎年この日になると思い出す。
なので今日は弾いてみた。