rumipianoのへっぽこるみ日記。

即興ピアニストrumipiano(岡本留美)のブログです。日々のつれづれ、脳内日記(創作日記)、演奏会情報などを載せています。YouTube公開中(『youtube rumipiano』で検索)。ホームページは「rumipiano ホームページ」で検索するとご覧いただけます。お問い合わせはrumipianosokkyo@gmail.comまで。

とはいうものの…

YouTubeのタイトルがなかなか悩ましい。

rumipiano 改め【Piano Improvisation/即興ピアノ】としたもののなんだかなぁ、と。

そもそもなぜrumipianoにしたのかを振り返ってみると…

画家のいとこと北朝霞駅近くのカフェで話をしている時のこと。

「るみちゃん、とりあえずホームページ作りなよ!名刺がわりになるから!!」といとこが言った。「わたしも作ったんだよ」と見せてくれた。「無料で作れるから!」と。

「もう、今作っちゃいなよ」と言ってまずはGmailアドレスをその場で作る段になった。

「るみちゃんが弾いているのはるみちゃんのピアノだからるみピアノだね」といとこが言った。

そこでアドレスにもrumipianoを入れることにした。

しかし、それだけではアドレスが認められなかったのでsokkyoをくっつけたのだった。

 

rumipianoはそんなふうにして生まれた。

 

自分が弾いている音楽を言い表す時に人がイメージしやすいように便宜上「即興」という言葉をつかっている。けれどもある人に言わく「いわゆる『即興』という感じもしないよね」。なるほど。かと言って「作曲」でもない。以前少しだけ所属したことのある音楽事務所のオーディションでは「即興というよりもう創作ですよね」と言われたことはある。なるほどそうなのか。

創作料理、ならぬ、創作演奏。創作ピアノ…

 

そんなこんなでrumipianoということにした。

だけど、YouTubeのタイトルでrumipianoって見てもなんのことだかわからないよなぁ…とも思っていた。でもなぁ…

この度、思い切ってとりあえず「即興ピアノ」としてみたものの何だかなぁ…

思い切ってまた戻してみるか、rumipianoに…

 

 

怪しいものではございませぬ。

家のピアノの調律さん。

もう20年以上お世話になっている。

rumipianoのYouTubeも毎回聴いては感想を送って下さる。

ありがたい。

そんな調律さんからとんと連絡が来なくなった。 

この間の演奏会で撮ってもらった動画をアップし始めてからだった。

どうしたのかなぁと思っていたら今朝連絡が来た。

 

「違う人の動画だと思って…」

 

なるほど!

確かにいつもは手書きの「Rumi Piano〜」というホワイトボードが画面に現れるがこの度は姿を現さない。しかも弾いている場所も違う。その上タイトルも「rumipiano」からではなく「【Piano Improvisation/即興ピアノ】」となっている。さらに弾き方もいつもとはちょっと違っているし…

 

怪しいものではございませんのでどうぞご安心を♪

 

これからもYouTube rumipianoチャンネルをどうぞよろしくご贔屓にm(_ _)m

渾然一体。

先日の『Rumi&Yukkoのやりたい放題』で演奏会での演奏を初めて録画してもらった。

会場はベーゼンドルファー日本代理店B-tech Japanの小さなサロンだ。ベーゼンドルファーインペリアルの試弾室だった部屋をサロンとして貸し出しているので部屋自体は小さい。しかしピアノは大きい。

 

これまで何度も演奏会というものを開いてきたが、演奏を録画しようと考えたことがなかった。即興を録画しても鮮度が落ちそうだよな、というよく分からない理由づけをしていた。

 

コロナ禍を機に自宅の小さな部屋で小さなグランドピアノでの演奏を録画をしてYouTubeにアップするようになった。

部屋は6畳弱の防音室。

いうまでもなくB-techのサロンよりはるかに小さい空間だ。

そこにBostonの一番小さいグランドピアノ(ベーゼンドルファーインペリアルよりはるかに小さいのはこれまた言うに及ばず)を無理矢理入れている。その横にはベッドが迫っている。なので部屋のドアは内側には半分しか開かない。これぞまさに「ベッドルームミュージック」。

 

部屋で撮った動画とサロンで撮った動画を聴き比べると、ピアノや空間のサイズによって即興の表現も大きくなったり小さくなったりするのが面白い。

大きなところで小さな表現をするのは小さなところで大きな表現をするのもと同じくらいのパワーが必要だ。パワーといってもマッチョなパワーというより内的な力という感じに近いかな。

空間に少し抗ってそのギャップを活かす表現もあれば空間に委ねた表現もあるのだろう。

大きい表現でも時には静けさとなったり小さい表現でも激しさとなったり…

ピアノと奏者、そして観客が入り混じって渾然一体となって音が空間に響いていくあの感覚がいいんだよなぁ…

先日の演奏会の模様。

先日のRumi&Yukkoのやりたい放題、のrumipianoの演奏を撮っていただいたものをやっとYouTubeにアップすることができましたf^_^;

一曲ずつアップしていきます。

とりあえずこの曲から…

【Piano Improvisation/即興ピアノ】"Resonance"『共鳴』
https://youtu.be/s70fiwZJUjI

上から下から。

Rumi&Yukkoのやりたい放題vol.11、皆様のおかげで無事終了いたしました。ご来場いただいた方々、気にかけて下さった方々、ありがとうございました。

 

お客様からイメージやテーマのリクエストをいただいてそれを元に即興するのが毎回楽しい。自分では思いつかない方向に連れて行ってもらえるのが嬉しくてついはっちゃけてしまう。

 

即興をしている時、鍵盤もぼちぼち見ているが、上を見ながら弾いていることが多い気がしていた。「上から降ってくるものを弾いてるのね」と言われることも多かった。自分でもそうなんだろうなぁと思っていた。または脳のその辺りを覗いているのかな、とかもちょろっと思ったり。

今回もやはり上を見ながら弾くこともあったが、下を見て弾いていることがあるのにも気づいた。そうか、下からも湧いてきているのかもしれない。まあ脳に浮かんだものを鍵盤に移す過程で脳と手が近づきたがっている本能的な動きなのかな、とかもちょろっと思ったり。

 

上から降ってきたり下から湧いてくるものを鍵盤に載せてピアノに奏でてもらう。自分はその媒体なのかもしれない。

そういえばいま世界中のZ世代に流行っているという人格テストの結果は「仲介者」だった。まあたまたまかもしれないけれどね。

2週間ちょい。

Rumi&Yukkoのやりたい放題の11回目まであと2週間と少し。

当日はどんなものを弾くのかな、と他人事のように思う。

本番って現象的には自分が(で?)弾いているのだけれど、実感としてはあまりそんな感じがしていない。

YouTubeの動画を撮るのに小さな空間でひとりで弾いている時とも違う感覚だ。

本番でしか味わえない不思議な感じ。

 

今回はどうなることでしょう…

 

Rumi &Yukkoのやりたい放題vol.11

6/1(土)13:15開場 13:30開演

虎ノ門 B-tech Japan

若干残席あり(rumiyukko@outlook.jpまでお問い合わせ下さい)

 

 

最期の音は…

NHKスペシャルで『坂本龍一 ラストデイズ』を見た。

余命宣告を受けてから命を閉じるまでの坂本さんの様子を記録したドキュメントだった。

 

音楽を聴く体力がない、と言って手元にある音の出る小さなものたちに耳を傾けていた。

 

亡くなる数時間前には、ベッドの上で仰向けになったまま虚空のピアノを弾いていた。

それが最期の場面になっていた。

 

そうか、命が尽きる寸前までピアノを弾いていたんだ、坂本龍一は。

よかったなぁ、と思った。

 

どんな曲を弾いていたのだろうか。

どんな音が鳴っていたのだろうか。

どんな音が聴こえていたのだろうか。

 

自分があちらの世界に行った時、万が一お会いできたらぜひ伺ってみたい。

お会いできるようにこれからも精進していかないと…

 

「…音楽だけじゃなくて、文学や哲学や思想もそうですけど、すでに死んだ人たちから滋養を得て、死んだ人たちの残したものと対話しながら育ってきて、いまだにそれを続けているわけですよね。ぼくらが死んだ後にこんどは未来の人間たちがはたしてぼくらの残したものと対話してくれるだろうかとよく考えます」

と、生前にどこかで語っていた坂本さん。

 

今いるこの部屋にある楽譜はほとんどすでに死んでしまった人たちが遺してくれたものだ。それらと日々対話をしている。音源にしてもそうだ。ピアノという楽器だってそう。

 

時の流れと人の流れ。

この世とあの世。

いろんな次元を思い描きながら暮らしていきたい。