新春早々定期検診の胃カメラを飲む。
口からカメラを入れるなんて原始的なことに耐えられない私は「眠くなるお薬」を点滴してから知らないうちに検査をしてもらう。
眠りに入るまでの感じや、目覚めてまだふらつくくらいのあの感じがたまらない。深く癒される。
たまには麻酔もいい。
麻酔によって重篤なことになってしまった事故もあるからそんなに呑気なことは言えないのだろうが。
この度も「眠くなるお薬」を点滴して知らない間に終わっていた。
ポリープや組織に腫れがみられた。
組織検査の結果は2週間後。
さてどうなることやら。
会計を待っている時に
キュッキュッ、キュッキュッとみんなの携帯が唱和し始めた。
茨城沖で地震、と携帯の画面に出る。
受付の人が入口の自動扉を手動で開けたままにする。素早い。
揺れが来ない。
名前が呼ばれる。
お支払いをする。
揺れが来ない。
あー麻酔でお休みしている時ではなくてよかった。
あーカメラが入っている時ではなくてよかった。
揺れは依然として来ない。
「エレベーターは使わないほうがいいかも」と受付の人の冷静なアドヴァイスに従いビルの外階段から一階まで降りる。クリニックは七階。