随分前のこと。
映画の上映案内を見ていた。
『休暇』という映画のタイトルが目に入った。キャストに西島秀俊の名前もあった。
休暇、とか、隠居、とかその手の言葉が大好物だったし(今でもそれは変わらない)西島秀俊も好きだったのであらすじも読まずに「あくせく働く奴らを横目にのんきに西島秀俊が過ごすんだろう」くらいな気持ちで映画館へ行った。
西島秀俊は死刑囚役(金田)。
台詞はほぼ無い。
刑務官役(平井)の小林薫。
金田の刑執行が決まる。
「支え役」が二人募集される。
死刑執行の踏み板のある部屋の下(踏み板が外され囚人が首に紐をかけられ落ちていく部屋)で死刑囚が生き絶えるまで足を抑えるのが「支え役」。
「支え役」を志願すると、一週間の休暇が与えられる。
平井は事情があり、長めの休暇が欲しいと思っていた。
けれども「支え役」は相当な心理的負担になる。
考えた挙句「支え役」に志願する。
「支え役」を果たしたのちの休暇を恋人と過ごすが、「支え役」の時の死刑囚を抑えた感触などがつきまとい吐き気などの身体症状や錯乱などの精神症状などに襲われる…
死刑執行のニュースに触れてこの映画を思い出した。