ラミーとバッカスの新しいきょうだいに出くわした。
ストロベリーリキュール。
アルコール分も2.5%。
ラミー3.7%、バッカス3.2%と比べるとかわいらしい数字だ。
それにしてもカルヴァドスは今頃どこにいるのだろう。
地中海沿いの波止場かどこかでギター片手に夢でも語っているのだろうか。
正月にはぜひ四きょうだいの揃ったところを拝見したいものだ。
フランシス・レイ亡くなる。
映画『男と女』『白い恋人たち』などの音楽を手掛けたことで有名だ。
『男と女』のサウンドトラックを聴いて衝撃を受けた。気怠い転調や半音を効果的に使ったメロディにうっとりした。山本達彦さんがコンサートで『男と女』の挿入歌「愛は私たちよりも強く」をピアノで弾き語りをしていたのを聴いて感銘を受け、サントラを購入したのだったと思う。
この音楽が映画の中でどんな風に使われているのかが気になり、映画のDVDを観て衝撃を受けた。もう完璧だった。それ以上の言葉が見つからなかった。
クロード・ルルーシュ監督とフランシス・レイ音楽の他の映画もみてみたくなった。
『白い恋人たち』はてっきり恋愛映画かと思っていた、『男と女』みたいな。
そう思ってDVDを見始めたのだが…なんとこれがオリンピックの記録映画であった。
心底驚いた。
そして、これまたもう完璧。
こんな世界をイメージして創れる人間がいるんだと見事なまでに見せつけられた。
ロッテのラミーチョコ。
バッカスとかカルヴァドスのほうが中にお酒の原液が入ってるからそのほうがいいし…とずっと思っていたのでラミーには手を出していなかった。
バッカスを買いに行った時、ふと魔が差して「まあお前もついでに連れてってやるよ」といった感じでラミーも買ってみたのである。
家に帰りバッカスのパッケージをみると右上に「洋酒チョコレート市場売上第二位」と書いてある。
二位だと?
バッカスくんが一位じゃないのか?!
するとだれだ、一位は…
まさかな、と思いながら念のためラミーのパッケージを確かめてみるとなんと右上に「洋酒チョコレート市場売上第一位」とあるではないか。
なんだ、お前が一位だったのか?!原液も入っとらんのにか??
ならここは一位の実力を見せてもらおう。
ラミーを手に取り中身を取り出す。バッカスは一粒ずつ入っているがラミーにはバーが二本入っている。
なるほど、バーときたか。
バーは四等分だか五等分になるようになっている。
まずひとかけらを食べる。
うまい!
うますぎる!
十万石饅頭もびっくりだ。
あとは気づいたらバーが一本なくなっていた。
もう一本も食べてしまいたい衝動に駆られたがやっとのことでこれを抑えた。
翌日、もういてもたってもいられず朝食後にバーを口にする。
キューっとくる感じがたまらない。
むしゃむしゃ一本食べてしまった。
なるほど、これが一位の実力か。やるじゃねえか。
メルティーキッスからも同じようなのが出ている。アルコール度数がラミーが3.7%にたいしてメルティーキッスは3.8%と書いてある。さらに強いのか!心が高鳴る。
食してみたが残念ながらラミーほどのパンチがない。
メルティーキッスが平成の味とするとラミーは昭和の味だ。ねっとりと濃い。なんとなく赤いビロードの椅子が想起される。
「ラミーチョコ 中毒性」で検索してみると、全国に中毒になっている人々がいるようだ。
ラミー、恐るべし。
昼間、家の近所を歩いていた。
後ろからマウンテンバイクのような自転車で来た男がやおら止まってこちらを振り返った。
ぼちぼちオシャレなカジュアルを着こなしていた。
年の頃は三十後半から四十くらいだろうか。
男「アルバイト紹介してるんですけど」
へっぽこ「いいです」
男「困ってることとかないですか」
へっぽこ「ええ」
男は一瞬去ろうとしたがまたこちらを振り返り
「今度食事でも」
と言ってきた。
「いやぁ…いいです」
と断った。
一体何だったんだろうか。
ん〜…
熟女モノのAVの勧誘くらいしか思いつかない。
だとしたら彼は監督か俳優か。
確かにそれっぽかったな、アイツ。
何となくそんな感じがしてきた。
もしそうだったら、そして自分の出演作が売れて売れっ子女優になってインタビューとか受けて「どうやってこの業界に入ったんですか」とか聞かれた時に「府中の路上を平日に白昼堂々と伊勢丹で買った千葉産ピーナッツの入った袋を振り回しながら歩いていた時にスカウトされたんです」とか言ったりするのだろうか。
なんだかなぁ…
…とか言ってる場合じゃないな。
事件性がないといいけれど。
鶏肉の煮込み料理を作る。
コンソメやらカレー粉やら醤油やらハーブやらを入れて、野菜と一緒に煮込む。
鳥モモ肉を使う。
ひと通り煮込んだ後そのまま寝かせる。
寝かせている間に、インコのポポちゃんピコちゃんの家(カゴ)に行く。
ふたりがそれぞれの家の出入口に近づいてきた。
顔を近づけるとふたりからはふんわりと鶏肉の匂いがした。
「おい、鶏肉っ」
と声をかけてみる。
「ピッ」
と歯切れの良い返事をくれた。
君たちもやっぱり鶏肉、じゃなかった、トリさんなんだね。
君たちの仲間のおかげでわたしは活かされてるんだね。ありがとう。
感謝の意味を込めてこれからもずっと君たちのことを大切にするよ。ポポピコちゃん。