整体の先生から面白い話を聞いた。
「いー」の口をしていーって言うと横隔膜が上がって敵を襲う戦闘態勢になるらしい。
動物が「いー」という口をしてるのは笑ってるように見えて実はそうじゃないんだと。
口角を上げて白い歯を見せてニッとしてる人も実は感じ良く見せての戦闘態勢なのだろう。爽やかスマイルに騙されてはいけないね!
こどものケンカのトラディショナルな様式に「いー」というのがある。今もまだ採用されているのだろうか。
例えばこども同士のこんな言い合いの中で使用される。
A:「しんちゃんなんかきらいよ!」
B:「ぼくもあっきーなんかきらいだ」
A:「なによ、んもう…しんちゃんのいじわるぅ。いーだ」
B:「いーだ」
双方がほんとに嫌いあってるのか実は好きの裏返しなのかはめんどくさくてわからないが、AちゃんとBくんの会話で「いー」の用例をあげてみた。
「いー」は口の両サイドに両の手の人差し指をいれて左右に精一杯広げるポーズとともに使用される。中指や小指でも可能だろう。薬指でもできないことはないだろう。親指でやってくれたら逆に相手に惚れてしまうかもしれない。これが手を通り越して足の指なんかでやられた日にはもうイチコロである。
この「いー」にはちゃんと根拠があったのだ。
もしこれが「あー」だの「うー」だの「えー」だの「おー」だったらそこまでの感じが出なかっただろう。
試しに「うー」でやってみよう。
A:「まーくんなんてきらいよ」
B:「ゆりちゃんなんかきらいだよ」
A:「なによひど〜い!あんたなんかうーだ」
B:「おまえなんかうーだ」
「うー」ではどうも感じが出ない。口の形だけみると下手したらキスする2秒前だ。
なかなか奥深い「いー」である。