こう暑くなると小唄や端唄のCDを聴きたくなる。
暑い時にボサノバを聴くのもいい。
けれども小唄・端唄とボサノバでは効果が違うのだ。
ボサノバは温い風が吹いてくる感じ。
一方、小唄・端唄はすっと涼しくなる感じ。
楽器の音、間合い、楽曲のフレーズ、発声などに圧を感じさせないからかもしれない。
こんな涼しさをピアノで出せるかとやってみた。
小村雪岱の画集の『青柳』が載っているページを開いて譜面台に置いた。
広い畳の部屋に、鼓と三味線が向かい合わせになっている。人はいない。柳が周りを覆うように生えている…という光景を上から見た構図の画である。
篠原風鈴も専用スタンドに掛けて譜面台の横のところに置いてみた。
それで弾いてみたのがこれ。
「和」というより「和風」になってしまった。
そんなに涼しげな音でもなく。
ああ…