rumipianoのへっぽこるみ日記。

即興ピアニストrumipiano(岡本留美)のブログです。日々のつれづれ、脳内日記(創作日記)、演奏会情報などを載せています。YouTube公開中(『youtube rumipiano』で検索)。ホームページは「rumipiano ホームページ」で検索するとご覧いただけます。お問い合わせはrumipianosokkyo@gmail.comまで。

マルチバース。

マルチバース

多宇宙または平行宇宙などいろんな言い方がある。

 

自分がいるところだけが宇宙だ、というのはユニバース。他にも宇宙が平行して存在している、というのがマルチバース

 

小学生くらいの頃のこと。

父親の自転車の後ろに乗っていた。

信号待ちをしていた。

青になった。

父親が自転車を漕ぎだしたら右からバイクが来た。

父親は慌ててブレーキをかけた。

間一髪だった。

パトカーの追跡逃れのバイクだった。

 

わたしがいるこの宇宙ではバイクに轢かれなかった。

けれとも違う宇宙では二人とも轢かれたかもしれない。

また別の宇宙では違う道を通っていたかもしれない。

さらにまた別の宇宙では出かけずに家にいたかもしれない。

 

マルチバース

牛若丸消える。

先祖参りに行く。

ちょっとご無沙汰していた。

 

最寄りは京王線高尾駅

 

「一応免許あげるけど…あなたは乗らない方がいいよ」

と運転免許の教習所の先生に言われた経歴があるので生活の中に車はない。移動手段は専ら公共交通機関と徒歩。

このところ歩くのが心許なくなった同居の母には助けにならず申し訳ないと思うものの致し方ない。

 

高尾駅の南口から歩く。

牛若丸、という割烹屋さんがある。店の前に生け簀のようなものがある。そこの角を曲がって道なりにまっすぐ行くと先祖の墓所があるお寺だ。

 

ところが今日、牛若丸を曲がろうとしたら…牛若丸がいない。

駐車場になっていた。

そんなに来ていなかったかぁ…

牛若丸の前をこれまで幾度となく通り過ぎたが入って食事をすることはなかった。きっとその手のひとがたくさんいたから牛若丸がなくなってしまったのかもしれない。或いはおやじさんやらおかみさんが体調を壊してどうにも立ち行かなくなったのか。

 

夏日の空の下、白線がまだ眩しい真新しい駐車場をしんみりした心持ちで眺めながら通り過ぎる。

またしばらくいくと、酒屋さんのような何でも屋さんのような商店がある。外装が心なしか綺麗になっている。

 

お墓に到着。

山の表面にへばりついているような墓所である。

うちのご先祖たちが在しますのはちょうど中腹ぐらいのところ。

墓標は父方と母方の苗字の連名。目下三人入っている。

 

真っ赤な小さな虫が花入れの水の表面に浮かんでいる。蜘蛛の巣も張っている。申し訳ない。

 

布で墓石を乾拭きし、それから布を軽く湿らせて拭く。使い古しの歯ブラシでねじの部分を刮げ水を流す。

近くに水道があるのだが、出てくるのがお湯のような温度の水である。太陽であったまってしまったようである。

 

一通り綺麗にしてからお花とお線香とお水をお供えし、ご挨拶と近況報告と若干のお願いをする。

 

帰り道、黒い蝶に出会う。

お墓に行った時いつも蝶と出会う。

冥途の使者といわれている。

挨拶に来てくれたのだろうか。

心の中で礼を言う。

 

どっちかな。

新巻鮭 と 腹巻鮭、

食べたいのはどっち?

 

ジャーマンポテト と シャーマンポテト、

食べたいのはどっち?

 

ほたるいか と へたれいか、

食べたいのはどっち?

 

やきとり と せきとり、

食べたいのはどっち?

 

目玉焼き と 焼き目玉、

食べたいのはどっち?

 

ひつまぶし と ひまつぶし、

食べたいのはどっち?

 

 

母の日。

一度頭に入ってしまうと抜けないものがある。

 

吉田戦車の『伝染るんです』に出てきたのが忘れられない。

 

母の日(ははのひ)➡︎ヒヒの歯(ひひのは)!

父の日(ちちのひ)➡︎ヒヒの血(ひひのち)!

 

漫画なので実際は絵入りでもっと迫力があるのだが、それが伝えられないのがもどかしい。

 

母の日が近い。

母の日のプレゼントを買いに行く。

近所にあるチェック柄紙袋のデパートに行くがどうもピンとくるものがない。

少し電車に乗って鉄道系のデパートへ行く。

さすがちょいと年端を重ねた奥さまの聖地!ちょうどいいものがある。

 

体調が思わしくなくなってから久しい母。

不可解な症状に日々辛い思いをしながらもよく頑張っている。

すごいなと思う。

そんな母を側にいるだけでなかなかうまく助けてあげられていない。

母の日のプレゼントが少しでも気晴らしになってくれたらいい。

フロアレディ。

近所の繁華街を歩いていたらフロアレディ募集の広告があった。

フロアレディかぁ…概して殿方に対しお酒を注いだりお話ししたりするレディなのだろう。

けれどもどうもフロアになっているレディが浮かんでしまう。

うつ伏せになり両手を前方に伸ばしてプルプルしながら必死に床になっているレディ。

大変そうだな。

標準服。

クリニックの待合室でAERAをめくっていたら公立学校の制服についての記事があった。

泰明小学校のアルマーニ制服騒動を取り上げた記事。それとの関連で都立高校で私服の学校と標準服のある学校が一覧になっていた。

標準服の欄に母校が載っている。

ん?

私服の間違いじゃないのか??

 

気になったので調べてみると、平成25年から標準服を導入したらしい。

何があったんだい、一体…

私服でゆったりのんびり自主自立で自由なあの尊い校風に何が起きたのか??

 

導入の経緯を調べてみたがよくわからない。

高校のサイトを見てみると「標準服」「校服」などの表現が見られた。

「制服」ではない。

 

儀式では「標準服」を着用しなければならないらしい。入学式や卒業式、始業式や終業式などだとすると年に何回も着ない。しかし購入は入学者の義務。安価ではないだろう。

親には「せっかく買ったんだから着て行きなさいよ」と言われるかもしれない。

学校側も儀式以外にだんだんと標準服着用義務日を増やしていくかもしれない。

そして徐々に標準服が制服化される日も来るかもしれない。

 

自由にするには大層時間がかかるが規制するのはあっという間だ。

せっかくここまで来たのにこのところ急激な勢いで窮屈な空気に満たされている。

窮屈好きが多いのだろうか、ひょっとすると。

戦前までの形状記憶か。

標準服のシャツも形状記憶か。