rumipianoのへっぽこるみ日記。

即興ピアニストrumipiano(岡本留美)のブログです。日々のつれづれ、脳内日記(創作日記)、演奏会情報などを載せています。YouTube公開中(『youtube rumipiano』で検索)。ホームページは「rumipiano ホームページ」で検索するとご覧いただけます。お問い合わせはrumipianosokkyo@gmail.comまで。

鳥と少年。

夕方の公園にサッカーボールを持った少年がひとり。小学3年生くらいに見えた。

公園の隅にある花壇を囲う煉瓦の上に鳥が一羽。鳩ぐらいの大きさに見えた。

「こんにちは」

と少年が鳥に挨拶していた。

鳥がレンガの上を右往左往していた。

「とりさん」

とさらに少年が鳥に近づいて行った。

鳥はちょっと困っているようだった。

 

何を隠そう、わたしもこの少年と同類だ。

外で鳥を見かければ挨拶する。

カラスを見かけると辺りに人がいないのを確認してから「ぴーちゃん」と呼びかける。

カラスが「なんだお前」みたいな顔をする。

猫にも挨拶するようにしている。

挨拶し返してくれる猫もいる。

時には向こうから声を掛けてくることもある。

 

ある時、道端で猫に会った。

話をしていたら、猫が歩き出した。

何度も振り返ってこちらを見ていた。

「付いてきて」と言っていた。

なので後に続いた。

けものみちなのでちょっと歩きづらいところもあったが頑張って付いて行った。

やがて草の生えた空き地に出た。

なかなかいい感じの場所だった。

そこに住んでいるとのことだった。

しばらく猫の家にお邪魔した。

家を褒めて、招待してくれた礼を丁重に言ってからお暇した。

 

鳥はなかなかここまでしてくれない。

彼らはスーパー個人主義らしいからね。

説明会。

公益財団法人ふちゅう文化振興財団と共催の「フロアコンサート」の参加団体説明会に行ってきた。

年4回開かれるもので、出演者募集をしていたのでエントリーシートと音源で応募したら選考された。

こういう公の場でのものは初めてなのでどうなるのかな。

 

説明会には4団体が来ていた。

自分以外はみなさん団体様だった。

説明会会場は府中の森芸術劇場大会議室平成の間の入口付近をパーテーションで区切ったところだった。コンサートもこの部屋で行うという。

 

市の担当の方が二人と4団体の代表者四人。

ああ、この独特な公の緊張感は久しぶりだなぁ。う〜ん、これぞザ・公!

かつて少しだけ公に足を突っ込んでいた時期があったのを思い出した。

代表者の四人がそれぞれ自己紹介。

老人ホームの慰問や神社のイベントに出演、などみなさん公的な活動をされている方々らしかった。

 

「市内の音楽愛好者が自ら企画し、出演する無料のコンサートです」と趣旨の確認から始まり、市の広報関連の資料やチラシ、プログラムなど用意をするものや財団との共催にあたって念頭に置いておくべき事項、会場使用の注意事項など説明を受けた。

個人主催とはまた違って公のコンサート経営について経験するいい機会になりそうだ。…と前向きに捉えないとめんどくさいおばけに取り憑かれてしまいかねないのでそこは要注意だ。

説明会が終わった頃にはちょっとお疲れモードだったが、パーテーションの向こうに広がる風景を見て一気にすっ飛んだ。

ここで弾いたら気持ちよさそうだなぁ…

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部屋の最奥の一面の窓から府中の森公園の緑が見える。

自分がコンサートをする10月6日はどんな緑の姿だろうか。

机をよけて、椅子を窓の方向に並べて、窓の前にピアノを置いて緑に囲まれて弾いたり聴いたり…

いい空間になりそうだ。

登山靴を磨く。

月々の実入りが減ったので、身の回りを見直す。

改めて見てみると頓着していなかったことが結構あるものだ。

通信費や都・市民税に生命保険、社会保険など月々一定の額が出て行ったきり帰ってこない。

組織への時間的な貢献度も減ったので共済からも外れる。社会保険は全額個人負担となりその額にもびっくりする。

社会はこうなっていたんだね。噂には聞いていたが…なるほど。

 

自分の部屋にある持ち物を眺めてみる。

随分いろいろ集めたな。

これからは増やすよりこの人たちを有効活用していこう。案外新しい発見がありそうだ。手に入れたはいいものの、使い切れていないことが往々にしてある。

ふと気に入らなくなって「非常用の靴」として懐中電灯と一緒に部屋の隅に置きっ放しにしていた靴もよく見たら全然履けそうなので、外出用の靴に返り咲いた。

邪魔で仕方なくて押入れの奥に突っ込んであった登山靴も捨てる気満々だったが、よく見たらそんなに悪いものじゃない。これからやってみようかと思っているトレッキングに使えそう。靴用クリームで十年ぶりに磨いてみたらツヤツヤし始めた。邪険にしててごめんね。

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他にもなにか発掘できそうだな。

都市鉱山、じゃないけど。

マタイと護摩焚き。

彩の国さいたま芸術劇場でのバッハコレギウムジャパン(Bach Collegium Japan)の公演を聴いてきた。

演目はバッハのマタイ受難曲

エスの受難話のマタイヴァージョンにバッハが曲をつけたものと言ったらいいだろうか(ちなみにバッハはヨハネヴァージョンにも曲付けしている)。

BCJのマタイは以前にも聴いたことがある。

バッハが音楽監督をしていたというトーマス教会のマタイも遥か昔に初台のオペラシティで聴いたことがある。トーマス教会のものはとてもシンプルな表現だった記憶がある。

この度のBCJのマタイはとてもドラマティックな演奏だった。「これが後々オペラに発展していった感じがわかるね」と同行した友人も言っていた。

確かにそうだった。

鍵盤楽器がパイプオルガンとポジティブ・オルガン(可動式のパイプオルガン)とチェンバロの三つもあった。

弦もいつもよりヴィヴラートを効かせていたように聴こえた。

歌も表現がダイナミックだった。

ああ、こんなマタイもあるんだな。

この調子では終曲なんてそれはそれはものすごく盛り上げちゃうのだろうか…と思っていたらほどよく抑制を効かせて込めた表現で印象的だった。

最初から終わりまでほぼ歌いっぱなしのエヴァンゲリスト櫻田亮さんも、時々ドキッとするような艶やかな声と表現を挟んできた。

元々は教会のため、信者さんのため、ご新規信者さん獲得のための手段として作られたのであろう音楽が、時空を超えて芸術作品となって今日まで残っているのはすごいことだなぁとつくづく感じた。バッバも草葉の陰でほくそ笑んでいるのではないだろうか。いや、それとも…鈴木ファミリーの鈴木雅明さん、鈴木秀実さん、鈴木優人さんたちがバッハと今でもコンタクトをとっているのかもしれない。

 

話は変わるが、高幡不動護摩焚きが好きで時々見に行く。毎日決まった時刻に行われているようだ。

祭壇の左右に僧侶が数名、祭壇の前に大僧正風情の僧侶が鎮座する。火を焚いて声明を唱え、中太鼓や鈴などがそれを支えセッションさながらの音楽空間になる。

このグルーブ感が何ともたまらない。特に般若心経のエンディング「ぎゃーていぎゃーていはらそーぎゃーていぼじそわかー」のところの高揚感はトリップを伴うほどに思える。

昔の人たちもワクワクしながら聴いていたのだろうか。

マタイの終曲に劣らず、である。

 

マタイにしろ護摩焚きにしろ、あのスタイルを創案したひとってすごいな。信仰が創案させたのか個人のイマジネーションが創案したのかそれらの相乗効果で生み出されたのかそれともそのいずれでもないのか…謎である。

IoT。

IoT。

モノのインターネット。

人だけでなくモノもインターネットに繋がるシステムらしい。

昨日知った。

 

以前から「IoT」は見かけていたが、ずっと(ToT)とか(/ _ ; )の親戚だと思っていた。

そう、顔文字の仲間だと。

随分流行ってるんだなと。

 

なんだちがったのかぁ…

ところで何だ、モノのインターネットって??

部屋にあるミニコンポはインターネットに繋がるのだが、こういうことなのだろうか。繋げていないけれど。

テレビのリモコンボタンでテレビ番組のクイズに答えたりするのもそうなのだろうか。

 

悲しかったり参ったりしているわけじゃなかったのか、IoT…見るたび心配してたのになぁ…大丈夫かな、悲しいのかな、参ってるのかなってさぁ…

中原實。

お足元の悪い中、リニューアルした東京都現代美術館に行ってきた。

広くて開放感があってやはり好きな場所。

 

『百年の編み手たち』という展覧会。

1910年から現代までの美術を俯瞰。

横尾忠則の滝打たれの絵とか、桂ゆきの電柱と木の絵とか、油絵でドバーッと描いた鯉のぼりの絵(あまりにインパクトが強くて画家の名前を忘れてしまった笑)とか面白かったな。多田美波の周波数シリーズも近づくとモヤモヤしている頭がスッキリするような不思議な感覚になった。

中でも印象に残ったのが中原實の作品だった。家の中に外が入ってきちゃう絵(『杉の子』)とか隕石が落ちた後みたいな絵(タイトル忘れちゃった)とか頭部のない人が立っている絵(『ファンタジア』)とか色々な画風でさまざまな世界を見せてくれるのだ。

この展覧会を見るまでは知らなかった画家だ。

中原作品はぜひまとめて観られる日が来るといいと切に思う。というか、とにかく見たい見たい!!誰か見せてくれ〜!!

画集を探してみようかと思うけど、多分古書だろうなぁ…

どんなひとだったんだろうなぁ…