自主制作で『Sanctuary』というCDを出したことがある。
タイトル付きの即興とアレンジもので構成したアルバムだ。
もう10年以上も前の出来事だ。
いつもライブをやっている地元のアダージョさんで録音した。大変ご協力いただいてとてもとてもありがたかった。
そしていろんな方々に手に取っていただけたことも嬉しかった。
けれどもそんな気持ちが高じてしまい、中学の頃から音楽的な影響を受けていた山本達彦さんにもCDを送ることを思いついてしまった。
山本達彦さんといえば『Martini Hour』『Mediterrane』など完璧な名盤を世に送り出したニューミュージック界の貴公子などと言われていたアーティストだ。
中学2年で達彦さんの音楽と初めて出会い、ずっと探していたものに出会った気がした。あの衝撃は今でも覚えている。
CDに同封したお手紙に「おかげさまでここまで来ました」みたいなことを書いたような気がする。
中学の頃から山本達彦さんに憧れて、ついには達彦さんが通ってらした大学に入ってしまった。おかげでゼミなどでお世話になった宮本陽一郎先生とも出会えたことも幸運だった。
卒業してからしばらくたって分厚い同窓会名簿が送られてきた。
パラパラとめくっていたらなんと達彦さんの住所に出くわしてしまった。
なんと自分の家の最寄り駅から3駅ほど先だった。
同じ沿線に、しかもこんなお近くにいらしてたとは…
そんなこともあって、勢い余って送ってしまったのであった。
もし反対の立場だったらさぞかし気持ち悪いだろうし迷惑だろうなぁ…と今なら大変申し訳なく不躾に思えるが、その時分の自分はどうかしていた。ああ、実に恥ずかしい。
達彦さんがこのブログをご覧になることはまずないだろうが、万が一ということもあるので…この場を借りてお詫び申し上げます…そして感謝申し上げます。