今日の夕食はパスタにした。
ミートソース缶にするつもりだったが、気が変わってサバ缶にした。
まずみじん切りにした玉ねぎとにんにくをオリーブオイルで炒め、そこにサバ缶とグリンピース缶を追加してさらに炒め、塩コショウして醤油で味を整え最後にディールをいれて仕上げた。
あとはパスタを茹でるだけだった。
鍋に湯を沸かしたところまでは順調にいった。
パスタの袋をハサミで切って中身を取り出そうとしたらパスタがバフっとまとまって出てきた。
パスタのほぼ真ん中あたりが素麺のように束ねられていた。
パッケージには
『結束パスタ』
と書いてあった。
スーパーで特売をしていたのでサッと買ってしまい気づかずにいた。
結束帯の部分を取り外そうとしたが固くて取り外せなかった。
なかなか結束が固かった。
やっとのことで外れた。
それを湯が沸騰した鍋に入れて茹でようとした時だった。
パスタがバラバラにならないのだった。
仕方がないのでそのまま茹でた。
茹で上がってもくっついたままだったので、細かく切ろうとしたが
「痛い」
「なにするんだ」
「放せ放せ」
と激しく抵抗された。
どこまでも結束は固いようだった。
やむを得ず纏まったままフライパンのサバソースに絡めそのままいただいた。
ちくわぶを食べているようだった。
夕食後、いつものように念入りに歯を磨いていた。
この歯磨きチューブを振って使うようになってもうどのくらいになるのだろう?
いつ出なくなるか出なくなるかと思いながら…
初めの頃は勢いよく振りすぎて蓋が飛んで中身がそこいらじゅうに飛んでいった。
徐々に慣れてきて振り具合の加減ができるようになって、今は大分熟練した。
近々「歯磨きチューブ振り方教室」でも開こうかと物件を当たっている最中だった。
それにしても果たしていつからこの歯磨きチューブを使ってるんだっけ…
「新しい歯磨き粉買ってきたわよ」と母に渡されたのが確か中二の夏だった。
母と喧嘩をしてしばらく口を聞かずにいたのだが歯磨き粉がなくなり渋々母に頼んだことをよく覚えている。
するとかれこれもう40年だった。
ここまで来たらあと10年は頑張っていただきたいと思った。