今日も朝が来る。
母校の高校で免許もないのに数学を教えることになってしまいドキドキする夢から覚めての朝。
いつものようにまず洗顔、整髪、歯のから磨き、水分補給とアスコルビン酸粉末をひと舐め。
その後洗濯、朝ご飯の準備、食事。
朝食後、朝刊の「75歳まで働きたいと思う人が多いらしい」という記事を反芻しながら片足立ちで歯磨き。「片足立ちを1分間すると56分歩いたことになる」とロバート・キャンベルさんのTwitterで見たのが片足立ち歯磨きを始めたきっかけ。
それが終わると音楽を流しながら夕飯の準備。
それからピアノを弾くこと数時間。
その後軽く何かを食べ、午後に読書。
芥川龍之介の遺作『歯車』。
激しい神経衰弱の度合い。
小説を書くのに逗留中のホテルの部屋から出たり戻ったり。
レエン・コートの男の姿を死神のように錯覚。
通りすがりの女が自分を蔑む…歯車が目の端に浮かぶ…苛み続ける幻覚と妄想。
煩悶しながら銀座を歩く途中に痛み出す痔。
芥川竜之介(龍之介、という表記は本人は不本意)の自死の原因を「暑すぎだのだろう」と書いていた内田百閒。
さて、自分のいる現実を取り囲む世界。
おさまらない流行病。
フランス軍が九州で軍事演習。
オリンピック・パラリンピック強行。
デジタル騒ぎ。
市場化するSDGs。
政治の混迷。
国民の疲弊。
経済格差。
等々。
窓の外は梅雨間近の日和。
鳥の声。
建築工事の騒音。
走り去る車の音。
子どもの声。
家の中を流れる日常。
一見平和。
ギリギリの平和。