『細野晴臣と彼らの時代』を読んでいたら中田くんのことが出てきた。
細野さんが立教の学生だった頃、中田くんと交流があったそうだ。
中田くん、中田佳彦さんのことだ。中田くんはいいメロディを書き、そのメロディにつける和音や和声の感覚も素晴らしかったらしい。
中田くんは『夏の思い出』『ちいさい秋みつけた』『めだかの学校』などの作曲家、中田喜直の甥だそうだ。
中田喜直の父親の中田章も『早春賦』を作曲した作曲家だ。
代々美しい和声を追求した家系だったという中田家。
これまで『早春賦』『夏の思い出』と言えば学校の音楽の授業で歌ったな、『ちいさい秋みつけた』はおじさんたちがグループでボソボソ歌っていたな、くらいのイメージしかなかった。
改めてこの3曲のピアノ伴奏をじっくりと弾いてみた。
和音、和声が繊細で美しい響きを探し出す魂を感じる箇所がたくさんあった。
いわるゆただの伴奏ではない。
伴奏をする人はどんな場であれ丁寧に弾いてくれたら美しさがもっと伝わっていくだろう。
その美しさに触れた老若男女が何かしら影響を受けることになるのは素敵なことだと思う。